複雑な温泉を一定の基準に当てはめるのは、
かなり難しいことです。
「同じ温泉は二つとない」といわれるように、
泉質はあくまでも一つの目安としてみた方がいいようです。
含有主成分による分類
『温泉法』はたびたび改正され、昭和46年の第三次改正で、
それまでの17種の分類から11種に統合され、
昭和54年の改正ではさらに9種に統合されています。

表示方法も以前の「食塩泉」が「ナトリウム塩化物泉」といった具合に
科学的組成によるもので、一般にはまだなじみが薄いようです。

ここでは従来から使い慣れ、見慣れている11種分類法で分けてみます。
( )内は新表示によるものです。
1 単純泉
2 食塩泉(ナトリウム塩化物泉)
3 重曹泉(ナトリウム炭酸水素塩泉)
4 炭酸泉(二酸化炭素泉)
5 苦味泉(硫酸塩泉)
更に芒硝泉、石膏泉、正苦味泉の3つに細分
6 鉄泉
炭酸鉄泉、緑礬泉に細分
7 硫黄泉
単純硫黄泉、硫化水素泉に細分
8 重炭酸土類泉
(カルシウム・マグネシウム炭酸水素塩泉)
9 明礬泉(アルミニウム硫酸塩泉)
10 酸性泉
11 放射能泉 − ラジウム泉ともいう。
多く見られる順に並べると…

温度による分類

25度 未満 25度 〜 34度 未満 34度 〜 42度 未満 42度 以上
冷泉 低(微)温泉 温泉 高温泉

水素イオン濃度=酸性度による分類

PH 6.0 未満 PH 6.0 〜 7.5 PH 7.0 以上
酸性泉 中性泉 アルカリ泉