近代医学においても高く評価されている温泉の療養効果。
浴用だけでなく、飲用の効能も注目されています。
正しく利用すれば、楽しみながら健康維持、
それも温泉の魅力です。

温泉の利用基準について

例えば、含硫化水素酸性緑ばん泉等の浴用利用によって卓越した医療効果が得られることは、医学的にも実証されています。

また、温泉の飲用についても多くの医事効能が期待できる物であり温泉を適正に利用することは保険休養上極めて有益でです。
しかしながら、一方温泉には種々の成分が含有されており、その利用法を誤ったり、或いは、温泉の利用施設等の管理が適切でない等のため、人体に思わぬ傷害を与える場合があります。

そのため温泉の利用はでき得る限り医師の適切な指導の下に
行うべきだと言えるでしょう。

療養泉の一般的適応症 〜 浴用の場合

神経痛 関節痛 五十肩 運動麻痺
関節のこわばり うちみ くじき 慢性消化器病
痔疾 冷え性 病後回復期 疲労回復

もちろん、健康な人の健康増進にも!
泉質別に見ると…

泉 質 浴 用 飲 用


塩化物泉 きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病 慢性消化器病、慢性便秘
炭酸水素塩水 きりきず、やけど、慢性皮膚病 慢性消化器病、糖尿病、痛風、肝臓病
硫酸塩泉
*鉄−硫酸塩泉及び
アルミニウム−硫酸塩泉を除く
動脈硬化症、きりきず、やけど、慢性皮膚病 慢性胆嚢炎、胆石症、慢性便秘、肥満症、糖尿病、痛風









二酸化炭素泉 高血圧症、動脈硬化症、きりきず、やけど 慢性消化器病、慢性便秘
含 鉄 泉 月経障害 貧血
含銅−鉄泉 含鉄泉に準ずる 含鉄泉に準ずる
硫 黄 泉 慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、糖尿病(硫化水素型)高血圧症、動脈硬化症、そのほかは上記に準ずる。 糖尿病、痛風、便秘
酸 性 泉 慢性皮膚病 慢性消化器病
含アルミニウム泉 酸性泉に準ずる 酸性泉に準ずる
放射能泉 痛風、動脈硬化症、高血圧症、慢性胆嚢炎、胆石症、慢性皮膚病、慢性婦人病 痛風、慢性消化器病、慢性胆嚢炎、胆石症、神経痛、筋肉痛、関節痛

禁忌症に注意!
高度の動脈硬化症・高血圧症・心臓病 の方は、
温泉の温度を必ず確かめましょう。

42度以上の高温浴は原則として禁忌です。
他、温泉の一般的禁忌症 〜 浴用の場合

急性疾患
(特に熱のある場合)
活動性の結核 悪性腫瘍 重い心臓病
呼吸不全 腎不全 出血性疾患 高度の貧血
その他一般に病勢進行中の疾患 妊娠中(とくに初期と末期)